本場の中国鍼:李哲鍼灸院

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漢方薬でガス中毒:高熱、嘔吐、昏睡、呼吸が苦しいなどを治した例

【※本記事は2019-07-10更新しました】

 

こんにちは。李哲です。

北京中医薬大学の教授:郝万山先生の治療例を翻訳しました。

 

有毒ガスで中毒した時、漢方ではどう治療したか?

 

前にも話したけど、漢方は3~4ヶ月も飲んで効き目が出るものではない。漢方の効き目はとても素早くて、特に緊急救命に優れています。

 

郝万山先生の「傷寒雑病論」物語シリーズ。

時間があるとき、また翻訳するかも知れません。

この翻訳文で、中医学に興味を持つ方が増えれば幸いです。

 

最初は簡単に、本文に出てる二人の先生を紹介します。

 

劉渡舟(1917—2001)
足つぼ・中国整体で生理痛.冷え性.不妊症.胃痛.頭痛.首こり.肩こり.腰痛.ヘルニア解消!   表参道駅4分!

 

現代中医学領域で有名な学者.漢方医.教育家。

元北京中医薬大学の教授。

近代中医学の業界で、有名な漢方医です。

 

郝万山(1944年11月出生)


足つぼ・中国整体で生理痛.冷え性.不妊症.胃痛.頭痛.首こり.肩こり.腰痛.ヘルニア解消!   表参道駅4分!

 

名門の北京中医薬大学を卒業。現在は北京中医薬大学教授。博士課程を指導する先生。

化学工場のガス漏れ事故、中毒患者は西洋医学の治療を受けてもよくならなかった

 

1970年代、学校の先生たちは河北省のある小さな都市で、西洋医学の先生のために中医学講義をやってました。

 

ある日、その地区の化学工場で火災が起きて、同時にたくさんの有毒ガスが漏れ、消火に参加した60人くらいが中毒になりました。

 

この有毒ガスは、かなり強かったです。

呼吸道に入って、肺に水がたまって、粘膜が腫れている人もいれば、食道粘膜と胃粘膜が腫れている人もいました。

 

ひどい患者は高熱、昏睡、呼吸が苦しい、胸痛などの症状がありました。

 

当時の北京協和医院.天津の大きな医院.唐山地区医院の先生たちは、みんな工場に集まって緊急救命を始めました。

 

どんな毒物で中毒になったか、西洋医学の先生たちは知っていました。しかし、その時は特効薬がなかったです。だから、対症療法しかできませんでした。

 

呼吸が苦しい患者は、酸素を与える。

嘔吐でご飯が食べれない患者は、点滴をする。

2~3日治療しても、患者たちの高熱.呼吸が苦しい.胸が痛いのは改善できませんでした。

 

高熱

中医学の先生を探しに来た西洋医学の先生たち

 

西洋医学の先生たちの1人が、北京中医薬大学の先生がここで講義をやってることを聞いて、車で探しに来たのです。

 

一緒に工場へ向かっている途中、西洋医学の先生は話しました。「今度の工場失火で、○○毒ガスが出てます。」

毒物の名前は長過ぎて、覚えられないくらい。

 

そして、「このような中毒。あなた達の中医学、歴史でなにか解毒法はありますか?」と聞かれました。

 

聞いたこともない毒ガスの名前で、私は慌ててました。

どうしよう…

しかし、隣の劉渡舟先生は何も言わないで、座っているだけでした。

 

工場現場に着いてみたら、患者たちはみんな簡易テントで寝てました。

 

当時、この化学工場は機密現場だったので、

患者たちは遠い病院には運べなかったです。

2つの処方箋で、ガス中毒した60人が全員治った

 

劉渡舟先生は私達を連れて、

患者を何人か診たけどみんな同じ症状。

 

そして、劉渡舟先生は私の耳元で小さな声で言いました。

 

「嘔而発熱者,小柴胡湯主之」。

「正在心下,按之則痛,小陥胸湯主之」。

 (李哲 翻訳:嘔吐があって熱があるときは、小柴胡湯 を与える。

心臓の下、胃のあたりが押すとすごく痛いときは、小陥胸湯 を与える)

 

私はすぐ分かりました。

これは、小柴胡湯小陥胸湯 の組み合わせで治療する意味。

そして処方箋に書いたのは、柴胡2000g、黄芩1000g……

 

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黄芩(おうごん)の花


驚かないでください。

中毒した患者さんは60人ですよ。

だから、2000gの量は全然多くないです。

 

煮るための鍋は、工場で使っている大きな炊飯用の釜。

 

煮出した後、起きてる患者にはそのまま飲ませる。

昏睡状態の患者には、注射器で胃に注入。

 

そしたら、軽い症状の人はその日に嘔吐が止まり、高熱も下がりました。

 

漢方薬

 

私の印象に残ってるのは、

昏睡が一番ひどい患者、4日後に目が覚めました。

彼は火災中心部で活動したので、中毒が一番ひどかったわけです。

中医学は呪文で病気を治すのか?いいえ、患者の自覚症状で治す!

 

60人の患者を簡単に救ったあと、西洋医学の先生は私に質問がありました。

「中医学は呪文で病気を治すのですか?」

 

その先生の意地悪、私はすぐ察知しました。

「なんの意味ですか?」

 

西洋医学の先生は、「その日、劉先生があなたの耳元で何か読んだでしょう?読んだ後、何も相談しないですぐ処方箋を書いて。劉先生は一体なんの呪文を言ったのですか?」

 

お~~

私は彼に教えてあげました。

「劉先生が読んだのは、『傷寒雑病論』の条文です」

 

彼「もう1回読んでもいいですか?」

私「OK。

嘔而发热者,小柴胡湯主之。

正在心下,按之則痛,小胸湯主之」

 

処方まで書いてあげたら、彼の両目が点になりました。

「この2つの処方で、ひどいガス中毒が治りますか?!」

 

「中医学は症状によって処方するから、ガス中毒かどうかは気にしません!」と私は教えてあげました。

 

中医学はサイエンス、アート系である

 

おわりに

 

この事件は何年も経っているけど、火災中心部で倒れた中毒が一番ひどくて、昏睡時間が一番長かった若者。

 

彼は毎年の旧正月、北京に来て劉先生に挨拶をしてました。

劉渡舟先生は命の恩人、二人目の親だと言って。