【※本記事は2019-07-31更新しました】
こんにちは。李哲です。
倪海厦(ニハイシャ)先生の治療日記です。
肺水腫(肺に水がたまる)による心不全は、病院の治療に任せると2週間の余命しかありません。しかし、漢方薬では完全に救える。
一体どういう物語かは、以下の翻訳文をご覧ください。中国語本文のリンク先は、肺積水心臟衰竭案(只給跟診同學看,外人請勿看)
余命2週間の肺水腫(肺に水がたまる)、心不全患者
研修に来た生徒さんたちは、私がアメリカを離れる3週間前の事を覚えているでしょう。
私の会計士さんが仕事が忙しくて、時間通りに診察に来れなかったです。次に来たときは肺水腫(肺に水がたまって)、心拍数が毎分145回。両足がパンパンむくんで、ゼーゼーする呼吸。精神状態はとても悪かったです。
当時、私は研修にきた生徒さんに話しました。「このような患者さんは、西洋医学に任せると最大2週間の余命。」
私たちも2週間のチャンスしかない。
もし、失敗したら患者さんは死ぬ。
研修にきた生徒さんたちはアメリカを離れてから、この患者さんの事が気になったでしょう。だから、今日は最初にこの件を話しました。
昨日の6月5日、私はアメリカからのメールをもらったけど、彼はもう回復して普通に私の会計士をやっています。皆さんはご安心下さい。
この治療例は最初から十棗湯(じゅっそうとう) を使って、彼の肺に溜まっている水を先に出しました。彼はその後、仰向けで寝れるようになりました。
十棗湯(じゅっそうとう) のあとは、発汗剤と鍼を併用しましたけど、良くなったりに悪くなったりでした。
十棗湯の使用例は、以下の記事もあります。どうぞご参考に。
発汗させる漢方薬の効果が出ないのは、動物の毛が原因
第2週目に入ってから、彼のむくみは大腿部まで上がってきました。
自分の処方箋をよく考えたけど間違ってない。漢方薬飲んでも汗も出ないので、おかしいと思って彼に聞いたのです。
彼がベッドで鍼を受けてる間に聞きました。
「家に何か動物を飼ってないのか?」
彼の答えは、「246。」
この数字は2匹の猫。4羽の鳥。6匹の犬。
私はビックリしました。
彼がこんなに動物が好きなんて知らなかった。当時は春と夏の間で、ちょうど動物の毛が変わる時期。
本当に私のミスでした。
もっと先に警告すれば良かったと思いました。私はその場で、彼に「すぐ他の空気がキレイな所に変えて下さい」と話しました。彼はもちろんすぐ私の意見を採用。
私は同時に、「もしむくみが取れなかったら西洋薬の利尿剤を飲んで良い」と教えました。利尿剤はこの時期に少しでも役に立つから。
彼の答えは、「病院の薬は信用できないから、漢方薬しか飲まない。」
男の足がパンパンむくむのは、危険な症状。以下の記事で詳しく説明しているので、どうぞご覧ください。
体内の水が汗から出て、体重が11kgも減り、完全に回復した
他の所に引っ越ししてから、彼は同じ処方箋を飲みましたが、たくさん汗が出て症状は緩和しました。
その後、ちょうど診療所の週末休みで、彼は私のアドバイス通りに病院にも行ってみたそうです。
私はよく分かっています。
こんな時、西洋医学ができるのは利尿剤を出すだけ。
翌週、彼の下半身の水はだいぶ小便から出て、その後はまた漢方薬を飲みに来ました。
私がアメリカを離れる前、彼はたくさん汗をかいてから体重が11キロ減って、漢方薬を先日まで飲み続けてました。今は完全に回復。
病院の利尿剤だけでは、絶対に肺水腫と心不全を治せません。
患者に有利なことはすべてやるべき
今回の治療で、「246」が邪魔でした。
ちょうど動物の毛が変わる時期で、漢方薬の発汗剤の効き目が出なかったのが一つの原因。
そして、ちょうど週末になったので、西洋医学の利尿剤を勧めたのです。
幸いに患者さんは今回復しました。
当時、周りにいた研修に来た生徒さんたちも、このニュースを聞いて嬉しいでしょう。
人の命はお金で買えません。
患者さんに有利なものであれば、すべてやるべき。
私はもう一度強調します。
この病気は西洋医学に任せると、必ず2週間以内で死ぬ。
私が処方した発汗剤は、ちょうどこんな時に使うもの。皆さんはこの治療例で教訓を得てください。
生徒の皆さんも次回に同じ患者さんを診た時、正しい治療ができると思います。