血尿.冷え症.手足のしびれ.坐骨神経痛(1/4)

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【※本記事は2019-08-04更新しました】

 

こんにちは。李哲です。

今日は私の鍼治療例。

 

血尿歴があり、冷え性、手のこわばり、手足がしびれる、アキレス腱が痛い、坐骨神経痛…山ほどある症状を抱えている方です。

 

前後、約1年分の施術記録。

回に分けて、最初の1だけ長文です(8000文字)。

 

鍼治療してから、様々な症状の変化を記録しました。

たとえば手足の冷え性、睡眠の質、尿の色の変化、朝起きたときのアキレス腱の痛み具合、寒くなったときの坐骨神経痛の再発、手のこわばり具合…

 

参考になると幸いです。

 

 

患者さんの症状と中医学の判断

一人の女性。53歳。

姉の紹介で栃木県から来ました。

 

主訴は血尿。

病院のエコー検査では、「下腹部に腫瘍ができているから、大きい病院の精密検査に行ってください」と言われたそうです。

 

彼女の話を聞くと、1~2年前から尿のキレが悪くて途切れ途切れ。

血尿が出てから2~3日後には、普通の薄い黄色の尿が出たそうです。

 

ほかにある症状は、

下半身はすごく冷えてるのに、上半身は汗がすごく出る。

 

●以前から坐骨神経痛がすごかった。

お尻から大腿部、ふくらはぎの後ろと外側にかけて痛くなったりこわばったり。

 

●朝起きた時は、踵のアキレス腱がこわばって硬くて動けない。

この前は暑い日なのに、頭だけ扇風機.冷房に当てて下半身は電気毛布で温めたそうです。

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●5月に草刈りをしてから、第2指から第4指の手背がマヒした感じ。物に触れたりするとピリピリ痛いそうです。

 

●睡眠の質も悪い。

●左鼠径部がつまって痛い感じがする。

 

彼女の主訴を聞いて、私の判断は上熱下寒。

明らかに上半身が熱くて、下半身が寒い。

正常な人は逆で足が暖かくて、顔はひんやりします。

 

ほとんどのがん患者は、『上熱下寒』のタイプです。

  

 


 

彼女は「膀胱がんだ!」と、すごく心配してました。

私は彼女に説明しました。

「下腹部の腫瘍が、良性であろうと悪性腫瘍であろうと関係ない。お灸と鍼で暖かくなるまで治療すれば、自然に消えます。」

 

そして、自宅に帰った後、お灸をするようにお腹のツボに丸をしてあげました。

 

中医学の考え方からすると、下腹部に何か物ができた時は、下腹部が冷えているからです。坐骨神経痛も冷えが原因。

 

暖めないといけないです。

鍼で経絡の流れを良くして、お灸で冷えを取る。そうすると徐々に腫瘍が消えます。

 

癌ができる原因、そして漢方薬・鍼灸で癌を治せる理由は、以下の記事で詳しく説明しました。どうぞご覧ください。

 

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病院の検査は、病状の改善にまったく役に立たない

大きい病院に行って検査して、何が変わるでしょうか?

膀胱がんだと確実な診断ができたら、患者さんは安心?嬉しい?

手術して抗がん剤すれば治ると思いますか?

 

なぜ腫瘍ばかりとって、腫瘍を作り出した体内環境を変えないですか?

 

手術して腫瘍を取って抗がん剤やっても、体内は変りません。

 

下半身がすごく寒くて、上半身だけが熱い症状は消えません。

坐骨神経痛、手足のしびれも消えません。

 

西洋医学のやり方だと、目に見える腫瘍だけ切り取って、体内環境の改善には打つ手がない。なぜなら、西洋医学は五臓六腑の共同作業が全然分かってないからです。

 

手術では一時的に腫瘍は消えるけど、手術の傷あとは新たな結合組織(傷口)を作り出して更に詰まりやすくなり、いずれかまた腫瘍が再発して血尿が出ます。

 

その時は、また手術して抗がん剤やりますか?

 

西洋医学の各種検査、たとえば前立腺・乳がんの健康診断は「意味がない!逆に有害だ!」と主張するアメリカ医学団体もあります。以下の記事でご確認ください。

 

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鍼治療してから自覚症状の変化と、中医学の解釈

 

1回目に刺したツボは、

巨闕、中脘、関元、中極、子宮(奇穴)、陰陵泉、復溜、足臨泣、束骨、後渓、腕順1と2(この2つは董氏奇穴)。

 

坐骨神経痛の痛みと左鼠径部の痛みをなくして、尿をよく出す、全体的に温めるようなツボを選んだのです。

 

2回目以後の鍼治療で起きた変化と、私の解釈をつけました。

参考になると幸いです。

 

頭から吹きでる汗は減って、朝アキレス腱が硬くて痛かったのはだいぶ楽。お灸するとお腹が暖かくなるのがわかる

 

2017年7月29日。

彼女の報告: 

尿の出が少し良くなった。

頭にはまだ汗をかくけど、前回よりはマシ。

 

手指関節のこわばりは、以前よりだいぶ楽。

足のアキレス腱は、毎朝ギブス固定されたように硬くて歩けなかったけど、今はとても楽。

 

左鼠径部のつまる痛みは、左腰に移るような気がする。

3~4年前からしもやけが気になったけど、今年もしもやけがすごかったそうです。

 

彼女はお腹にお灸をしてから、お腹が暖かくなるのが分かるそうです

今日の鍼、中極と子宮(奇穴)に刺した時に、硬いものに当たる感覚がありました。つまり、腫瘍が真ん中から外側3寸のところまで広いこと。

 

以前、足つぼ整体の仕事をした時、一人大きな子宮筋腫がある女性患者がいました。彼女も足つぼ整体を受けたあと、お風呂に入ったより体が温まると言ってました。彼女の記事は以下をご覧ください。

 

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2017年8月2日。

彼女の報告: 

お灸は毎日5個やっている。

「お灸をした後はお腹が暖かくなるのが分かる、気持ちいい」と言ってました。

 

尿は夜中に2~3回。

昼の尿の出が少し悪い。

 

頭に汗をかくのはまだあるけど、前みたいには出ない。

両足のアキレス腱は、ごくたまに捕まえられたような感じがする。

 

今日は外果下と足背の外側がピリピリする。お腹にガスがたまって、左鼠径部が詰まった感じがするそうです。

 

鍼の前に腹診をしたら、へその周りに硬い硬結があり、中極の周りにも硬い板みたいなものがあり。脈診では、右>左。少し硬、弦脈。

 

施術後に彼女が言うのは、「前回までは怖くてこわばって、鍼がどんな感じか分からなかった。今日は少しリラックスしたら、鍼してから身体が徐々に暖かくなるのが分かる。でも、まだだらんとして寝れない」

 

置鍼中に体が暖かくなってくるのは、患者さんからよく聞きます。

以下は腹腔鏡手術を2回も受けたのに、生理痛が治らなくて鍼治療に来た女性の一部記録。参考になると幸いです。

 

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手のこわばりは90%治り、手もだいぶ暖かくなってきた

 

2017年8月5日。

彼女の報告:

太谿でお灸をすると気持ちいい。

両足のアキレス腱のこわばりは、たまにあるそうです。

 

尿は1回で100~200ml出る。

夜の尿は500mlくらい。

手を握った時のこわばりは9割消えた。

頭に汗をかくのはまだある。

 

今日は鍼をして力を抜いて寝てたら、身体が暖かくなってきた。前は最初から最後まで力を入れて疲れたそうです。

 

鍼を取る時に見たら、手は暖かくなってきたけど、足はまだ冷たかったです。

施術後、漢方茶を飲みながら彼女がいうのは、「久しぶりにひき肉を食べたら、美味しかった!」

 

私は彼女に肉をすすめました。

「体を強くするのには肉が必要です。

一番の良い肉は羊肉、牛肉。

 

足の冷えは前より改善され、そけい部と腰、アキレス腱の痛みは減っている

2017年8月9日。

彼女の報告: 

アキレス腱の周囲はギブス固定したように、まだ少し硬い。

左鼠径部の違和感は前より減っている。

 

足はまだ冷たいけど、朝は靴下を脱いていたそうです。

おそらく寝ている時に、足が熱いから靴下を脱いたでしょう。冷え症が前より進歩している感じです。

 

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2017年8月12日。

彼女の報告:

今朝は左鼠径部が腫れて、左腰まで痛くてしびれた。

両足のアキレス腱はまだ硬い。尿はよく出る。

 

今日刺したヒザ下のツボは、しびれるような響きだと言ってました。置鍼中に少し寝れて、身体が暖かくなってきたそうです。

 

彼女は「また血尿が出るのではないか?」と怖がってたけど、私は説明しました。

 

「大丈夫になるから。あまり気にしないでください」

 

尿の色が正常な薄い黄色になり、寝る前にお灸すると、足は靴下はかなくても大丈夫になった。腫瘍からくる下腹部痛も、だいぶ緩和した

 

2017年8月16日。

彼女の報告:

昨日と一昨日、左鼠径部と左腰が圧迫されるような痛みがあった。

 

尿の色は、以前は濃いオレンジ色、今は正常な薄い黄色。

太谿にお灸を3個やって寝ると、夜は靴下を履かなくても大丈夫だそうです。

 

鍼する前に脈診したけど、左>右。

右の関脈は微細弱、以前より進歩している。腹診では左下腹部に圧痛が強い。

 


 

2017年8月19日。

彼女の報告: 

前回の鍼をしてから、左下腹部の痛みはさほどない。

頭に汗をかくのはまだある。夜のトイレは1~2回。

 

今朝は寝違えたのか左肩と左手が重かったけど、ここに来る時は左の肩甲骨あたりだけ辛いそうです。

 

鍼する前に、脈診では右の関脈が細沈、ほんの少し進歩している。腹診では、深部に硬結が触知できる、圧痛はない。

 

今日はうつ伏せで鍼をした時、天柱に刺したのが話すと頭にジンジンするので、話すのを止めたそうです。

 

汗がふきでるのは、がん患者でもよくある症状。

以下の記事は、末期乳がんの鍼治療記録、完治した例ではないですが参考になると思います。

 

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下痢が治ってちゃんとした便が出てきた

 

2017年8月23日。

彼女の報告: 

2~3日前に食べたのが悪かったか、下痢.食欲不振

胃腸の調子が悪いからアマゾンで安中散を買おうとしてたけど、先に中脘にお灸をしてみることをすすめました。ダメだったら漢方薬を飲む。

 


 

2017年8月26日。

彼女の報告: 

下痢はなくなり、ちゃんとした便が出る。

胃はだいぶ良いけど、まだ心配なのでお粥を食べている。

 

中脘は胃腸のすべての病気に有効なツボです。

お灸は自宅でもできる治療方法なので、どうぞ自宅でもやってみてください。

 

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左鼠径部の張る感じはだいぶなくなり、手はすごく暖かくなってきて、寝てるときは足が熱くて布団の外側に出す

 

彼女の報告:

足の冷えは前より良いけど、寝る時にまだ靴下を履かないとダメ。

両足のアキレス腱のこわばりは、たまにあるくらい。

 

腹診では、へそ上下の任脈に索状の硬い硬結があり。

左下腹部は少し圧痛がある。右下腹部は圧痛なし。

 


 

2017年8月30日。

彼女の報告:

左鼠径部はたまにドクンドクンと痛くなり、それによって左腰まで重く痛く感じる。

一昨日、調子が良くて寝る時に直接冷房に当てたら、夜中に冷えたみたいでお腹を壊した。

 

天気が熱いので汗をかいて、尿の色は割りと濃い。

 

そけい部の痛みに関して、ほかの鍼治療例もあるので、どうぞご覧ください。

 

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2017年9月2日。

彼女の報告:

最近、尿の色は正常に戻ってきた。昨日夜中にトイレに行ったら、500mlくらい尿が出た。

 

寝てる時は足が熱くて、布団の外に出している。

ここで分かりますが、冷え症がまた良くなっています。

 

最近は足がつりやすい。

3日前から普通の食事に戻したけど、下痢にはなってない。おかゆはもう止めているそうです。

手がすごく暖かくなってきて、足もだいぶ楽になった

2017年9月6日。

彼女の報告: 

左腰の奥が重く圧迫される感じ。

今日は針をした後、「手がすごく暖かくなってきて、足もだいぶ楽になった」と言ってました。

 


 

2017年9月9日。

彼女の報告: 

左腰、左鼠径部は重い痛みがある。(これは腫瘍が圧迫する痛みです)

 

今日の電車は前ほど寒くなかった。

毎晩1回起きるけど、トイレに行くためではなくて、のどが渇いて起きる。

 

今日はお尻の方にホッカイロ2つも貼ってきたので、足はあまり寒くないそうです。

 


 

2017年9月13日。

彼女の報告: 

左腰と左鼠径部が少し重いけど、先週よりは楽。

 

腹診では、左の天枢あたりの痛みは右より強い。

関元のあたりが少し硬い。

 

脈診では、左の寸脈>右の寸脈。微沈。

左の関脈>右の関脈。

左の関脈は微細弦。

つまり、脾臓がまだ弱い。

 


 

2017年9月20日。

彼女の報告:

少し喉が痛くて風邪っぽい。

前回の鍼をしてから、尿の色がすごく濃かったけど徐々に薄くなってきた。

 

脈診では、左が右より弱い。

腹診では、左の天枢.水道あたりに軽い圧痛がある。索状の硬結が触れる。

 

今日は喉のために天突穴、照海.三間などを追加。

喉が痛い風邪には、鍼治療の効果はとても良いです。以下はほかの患者さんの治療例ですが、参考になると幸いです。

 

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2017年9月23日。

彼女の報告:

左鼠径部、左腰の重い痛みはなくなった。

たまに違和感あるくらい。

 

腹診では、かんげと中極あたりの深部に硬結がある。つまり、腫瘍の辺縁。

ただし、左鼠径部.左腰の重い痛みが減っているのを見ると、腫瘍は小さくなっていると思います。 

 

脈診では、緩有力。

今日は針をした後、足が暖かくなってきた。

 

アキレス腱はたまにこわばる。

以前はアキレス腱に電気が走るような激痛があったけど、今はまったくない。

 

鍼治療で昔の古い症状が再び現れたけど、毎回鍼で緩和できる

 

2017年10月11日。

彼女の報告: 

2週間も空いて心配したけど、意外と調子が良い。急に寒くなった時は、頭痛もした。

 

左鼠径部と左腰はたまに痛い。

強いストレスがかかると痛くなるそうです。

 

脈診では、緩有力。左の寸脈が右より少し弱い。

 

彼女は今日で回数券が終わるので、次回からは週1のペースで通いたいと言ってました。

 


 

2017年10月14日。

彼女の報告: 

昨日から急に雨で寒くなって、左腰.左のお尻.左大腿部の前.左のふくらはぎが痛くなり始めた。

 

彼女が言うのは、「この痛みは癌になる前の痛みとそっくりです。」

つまり、昔の症状が現れている。

深部のものが表に出て、以前の初期症状が出たのです。

 

詳しく説明したのは以下の記事があるので、どうぞご参考に。

 

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2017年10月18日。

彼女の報告: 

今日は左腰と左鼠径部の重い痛みはない。

昨日から当帰四逆加呉茱萸生姜湯 を飲んだので、今日の電車は寒くなかったそうです。

 


 

2017年10月21日

彼女の報告: 

左の束骨穴あたりにタコができて歩く時に痛い。

 

昨日は左腰.左のお尻が痛くなり、今日は左の大腿部の後ろがいたくなった。もっとひどくなりそうなので、彼女は鍼する前に教えてくれたのです。

 

今日は坐骨神経痛のために束骨(右)、中白、下白、霊骨、大白、腕順1と2などを追加。

 

彼女はWifi契約したいけど、その契約は2年だそうです。

そして、彼女からの質問がありました。

「あと2年は生きられますか?」

 「心配しないで。大丈夫です!」

 

漢方薬で、夜は足が温かくて血が回る感じがしてきた

2017年10月25日。

彼女の報告: 

寒くなってから昼の尿は透明色。朝は黄色。

 

夜はもうそんなに手足が冷えないそうです。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯 を飲んだのも効果があったと思います。

 

左鼠径部、左腰、左大腿部の痛みは再発してない。

 

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当帰四逆加呉茱萸生姜湯にある生薬:木通(もくつう)の画像

 


 

2017年10月28日。

彼女の報告:

前回帰った後、右大腿骨の後ろが痛くなりそうだったので、当帰四逆加呉茱萸生姜湯 を2倍飲んだら痛みが消えた。

 

夜は足が暖かくて、血が回っている感じがする。

以前は足が冷たくて、寝るのに何時間もかかったそうです。

 

当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、ニハイシャ先生の不妊治療でも出ていました。以下の記事、どうぞご参考に。 

 

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今朝起きたら両足のアキレス腱がツッパる感じがしたけど、すぐ治った。

 

私が足を触ってみたら、まだ冷たい。

脈診では、左の脈が右より少し強いほうでした。

 


 

2017年11月8日。

彼女の報告: 

左腰の中が少し痛い。ほかは大丈夫。

脈診では、左の寸脈と関脈が右より少し弱い。まだ心臓と脾臓が弱い事を示します。

 

今日の針したあと、手は暖かくなってきたけど、足はまだ冷たい方でした。

 


 

2017年11月22日。

彼女の報告: 

右大腿部のツッパる痛みはなくなった。

夜寝る前に背中の肝兪、脾兪あたりを揉むとすごく気持ちいいみたいです。

 

マッサージは別にどこを揉んでもいいので、続けて揉むことをすすめました。

 


 

2017年11月29日。

彼女の報告:

尿はまだ薄いクリーム色。薄い黄色までは行ってない。

 

風邪を引いて朝の鼻水がすごい。

自ら葛根湯と生姜湯を飲んでいるそうです。

 

脈診では沈弱。

左の寸脈は右より少し弱い。

脾臓の脈は非常に細くて弱い。

 

今日は風邪を治す為にうつ伏せで風池、肺兪、風門などを追加。

 

鍼治療を受けた西洋医学の先生は、風邪治療には効果がないと言ったので、反論の記事を書きました。風邪に効果がないのは、あなたが探した鍼灸医に問題があります。

 

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寒くても腫瘍からくる腰、そけい部の痛み(坐骨神経痛)はだいぶなくなった

 

2017年12月6日。

彼女の報告: 

最近寒くなり始めたせいか、左腰と左鼠径部がまた圧迫される感じがする。

 

彼女はまた当帰四逆加呉茱萸生姜湯 を飲み始めたそうです。漢方薬を飲むと楽になるから。

 


 

2017年12月13日。

彼女の報告:

左腰が少しだけズキズキ痛い。

昨日は7時間たっぷり寝れた。

 

脈診では、左が右より少し強い。

脾臓の脈はまだ弱い。

 

今日もうつ伏せと仰向け、両方鍼をしました。

 

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2017年12月20日。

彼女の報告:

最近寒いのに、左腰と左鼠径部は大丈夫。

夜は湯たんぽ使っているので、よく寝れるそうです。

 

日中の尿色は少し黄色。

両足のアキレス腱は、たまに違和感あるくらいまで減り、太もものツッパリ感は消えました。

 

中医学のまとめ分析

治療途中の変化がいろいろで、皆さんは訳わからないと思います。

 

彼女か良くなってるかどうか、判断するのは以下の何点かあります。

  • 腫瘍が左の下腹部に集まっているので、彼女は左そけい部と左腰に圧迫される痛みがあります。あとは座骨神経痛も。

    良くなっているのであれば、左側の不調が減るはず。

  • 膀胱は尿と直接関係があるので、尿の調子を聞く事で判断できます。
    尿の量と色。あとは、夜間のトイレの回数。

    ベストは夜中に起きず、朝までグッスリ寝る事ですが、今の彼女にはまだない。

  • 冷え症の度合い。
    前より冷える程度が減ったら進歩。増えたら退化。
  • 鍼を刺したとき、腫瘍に当たる範囲。
    これは施術者の私しか分かりません。

    簡単に説明すると、腫瘍が縮まれば下腹部に鍼を刺したとき当たる感じが少ない。

  • 最後の一つ、腹部を押してみて大体の大きさが分かる。 

患者さんの自覚症状、そして簡単な検査で体調が進歩してるかどうかを判断する。そして、侵入性の検査はいっさい無し。

 

だいたいの検査で、正確性に欠けるのではないか?と心配する方がいるかも知れません。

 

人間の身体は、世の中で一番精密な機械です。 

少しでも異常が出たときは、患者さんは自覚症状があるはず。

 

どんな精密検査よりも、自覚症状が先に現れる。

中医学はその自覚症状を読み取って、体内の状況を把握するのです。

 

~つづく~

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