附子、天雄、烏頭の違いと効能説明。トリカブトは解毒剤があるけど、猛毒の抗がん剤は?!

紫色の特徴的な花を咲かせたトリカブトの植物。緑の葉が鮮やかで、漢方薬の原料として知られる毒草の美しい姿。
トリカブトの紫色の花。猛毒のイメージが強いが、適切に加工すれば緊急救命の良薬となる漢方素材。自然の恵みと毒の両面を象徴する姿。
目次

附子(トリカブト)の知識が間違っている現代人

こんにちは、李哲です。
トリカブトに関して、間違っている知識を持っている方が多いので、今日はトリカブトの知識を皆さんに伝えます。

みなさんが怖がっている、「トリカブト」(附子)。10何年前に殺人事件に使われたから、使用が制限されたらしいです。

トリカブトの成分:アコニチンは猛毒で、そのままたくさん摂取した時は心臓マヒで死にます。これは確かなこと。

しかし、漢方薬はそのまま食べるのではありません。漢方薬は水を入れて60分~90分煎じて、その汁を飲むのが一般的。アコニチンは1時間以上煮詰めることで、毒性がほとんどなくなります。

古代からトリカブト(附子)をそのまま食べる漢方薬はありません。みんな煎じるか、もしくは特別な加工をしてから使います。そのままかじると死ぬのを知っているから。

トリカブトに対して、少しイメージがついたでしょうか?

以下、トリカブトの薬用効能と毒性レベルを説明していきます。トリカブトに対する盲目な恐怖心がなくなると嬉しいです。

附子(トリカブト)は3種類ある

生薬で使うトリカブトは、3種類あります。

以下は古文の引用。

 附子、乌头、天雄一物也,春秋冬夏采之各异。

出典先:『博物志

▼直訳します。
附子、烏頭、天雄は、みんな同じ植物で生まれたもの。春夏秋冬に収穫することで名前が違う。

奚毒,附子也。一岁为侧子,二年为乌喙,三年为附子,四年为乌頭,五年为天雄。

出典先:『廣雅

▼直訳します。
(前は省略)3年生は附子、4年生は烏頭、5年生は天雄。収穫する年数によって、名前が違います。

ちなみに、3種類とも『神農本草経 – Wikipedia』でいう下品に属しています。

下品に属する生薬なので、病気治療以外に使ってはいけません!病気がない人に飲ませると、危険な生薬です(唯一、加工したトリカブトと天雄は別話)

生薬の上品、中品、下品に関する情報は、以下の記事をご覧ください。

附子(トリカブト)は毒性があるけど、緊急救命のときは良薬

附子は毒性があると言われるけど、3種類もあるので毒性はバラバラです。みんな劇毒だと思うのは間違い。

毒性レベル★:天雄(てんゆう)

これは、さほど毒性がありません。
滋養強壮に使われるときが多いです。

下品に属していますが、ほかの生薬で毒性が和らぐので、ほぼ無視できます。もっとも有名なのは、金匱要略』に書いている「天雄散」はed・インポテンツを治す処方箋。

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毒性レベル★★★:「附子」(トリカブト)

 

附子の中には、また2種類あります。

  1. 生のトリカブト、別名は「生附子」
  2. 加工したトリカブト、別名は「炮附子」

附子(トリカブト)の効能は、古文を引用します。

风寒咳逆邪气,温中,寒湿痿躄,拘挛膝痛,不能行步,破癥坚积聚血瘕,金疮

出典先:『神農本草経 – Wikipedia

直訳します。
●風寒にあたって起きた咳を治す
●体内を温める
●寒気と湿気を追い出す
●筋肉の萎縮、けいれん
●膝の痛みで歩けない
●体内のデキモノ(筋腫、腫瘍、癌)を溶かす
●槍、刀のケガを治す

①加工したトリカブト(炮附子とも呼ぶ)

炮附子は毒性がゼロに近くて、たくさん飲んでもかまわない。私は自分で25gを飲んだことあります。以下がその治療例、参考になると幸いです。

中国の漢方医:李可先生1は、炮附子を200~300gも使って、瀕死の患者さんを救ってきました。加工したトリカブトを応用した治療例は、以下の記事を参考にしてください。

②生のトリカブト(生附子)

生のトリカブトは毒性が強いので、使う時は量のコントロールが必要。炮附子みたいに、200gも使ったら人が死にます。

しかし、瀕死状態になった患者さんを救う時は、生のトリカブトが必要です。トリカブトに入っている有毒物質が、ちょうど心臓を刺激して、心肺停止になりそうな患者さんを救えるのです。

有名なのは『傷寒雑病論』の「四逆湯」(しぎゃくとう)。漢方薬の臨床治療例としては、ニハイシャ先生の治療記事をご覧ください。

毒性レベル★★★★★:烏頭(うず)

これは毒性が非常に強いから、特別に加工して使う必要があります。

一般的に使われているトリカブトと同じ植物から採れますが、毒性のレベルは雲泥の差です。

加工しないで飲んだら、短時間で死亡!

また、加工した鳥頭でも、厳密に飲む量があり、勝手に多めに飲むと中毒する危険性があります。

烏頭は重病・難病を治すか、もしくは患者さんを殺すか。諸刃の剣です。

以下はニハイシャ先生2の治療記事、鳥頭を使った内容です。加工して使えば、不治だと言われるリウマチも治せて、患者さんの変形した関節まできれいな指に戻ります。

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どんな劇毒の生薬でも解毒剤があるけど、抗がん剤は?

日本の殺人事件に使われたのは、恐らく3つ目の「烏頭」もしくは生のトリカブトでしょう。天雄・加工したトリカブト(炮附子)だったら、逆に朝たちが強くなり、元気ピンピンになります。

大昔から漢方医は、自然の中に存在する毒物の解毒法を知っていました。トリカブトも同じ、毒を中和する生薬があります。

李時珍・『本草綱目(ほんそうこうもく)』の記載によると、トリカブト(附子)の毒を分解できるのは、子供の尿・緑豆があります。ほかにも解毒剤があるけど、省略します。

自然を見れば分かります。

ねずみを食べる蛇がいれば、蛇を食べる動物がまたいる。

一番強いものはありません。
強いものに勝つものが必ずいます。

昔の漢方医は、万が一トリカブトの中毒になって苦しくなったら、またすぐ解毒剤になる生薬を与えました。

しかし、人工的に作られた猛毒の抗がん剤は?
抗癌剤の副作用に耐えられなくて、「抗がん剤の毒を中和してくれ!」と言っても西洋医学はできますか?

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抗がん剤は猛毒ではないと言う人、あなた自分で受けて見てください。体調が変わらない・もしくは良くなるんだったら、私も抗がん剤をバンバン打ちたいです。

もっとも普及してる猛毒の抗がん剤、その副作用に殺された患者さんは報道しないで、漢方薬のあら捜しをして煽り、本当の生薬の知識を葬る。

こんな世の中で、正しい漢方薬知識を持つのは難しいですね。

  1. 李可先生の紹介は、私が尊敬してる中国の李可中医師(おじいちゃん)をご覧ください。 ↩︎
  2. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

    ↩︎
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