胸水は穿刺しても再発するけど、漢方薬なら根治できる【胸水2.3mlから0.4mlまで減った澤漆湯加減の症例】

68歳女性が突然襲われた「胸が苦しい」「力が出ない」「右胸・脇腹の痛み」。病院で胸水と診断され、穿刺しても1週間で再発…。

医師からは「肺が広がらなくなる」と宣告された彼女が、漢方薬を飲んで驚きの改善を遂げた実例です。胸水は2.3mlから0.4mlまで減少し、息苦しさも完全に消失

なぜ西洋医学では再発するのに、漢方では根本から変わるのか?その秘密を症例とともに解説します。

左肺下部に胸水が溜まった肺の解剖図、壁側胸膜と胸腔積液のイラスト
左胸に胸水が溜まり、肺が圧迫されている状態。穿刺しても再発しやすい胸水の典型例です。
目次

穿刺しても再発する胸水…68歳女性の突然の症状

68歳の女性患者。

以前は健康的で風邪すら引かなかったですが、ある日突然胸が苦しい・力が出ない・右胸と脇腹が痛くなりました。

ほかの症状は

  • 軽い咳がする
  • 喉と歯が痛い
  • 食欲は非常に落ちた
  • ずっと胸が腫れて苦しい
  • 便の量がとても少ない
  • 舌は赤黒、舌苔は黄膩

病院で検査したら胸腔積液(胸水)、入院して穿刺してもらいました。数日後に退院したけど、退院時の胸水は1.4ml。1週間後、彼女はまた胸が苦しい症状が再発し、病院に行ったら胸水が2.3mlまで増えました。

病院の先生が言うのは、「肺が広がらなくなりました。今後は更にひどくなるでしょう」そして、彼女はこちらに来院。

関連記事:白血病は1ヶ月で諸症状が治ったけど、輸血で台無し!肺水腫の咳は一晩で良くなり、あお向けで寝られるようになった。

漢方薬開始後、胸苦しさ消失・便通が毎日改善

私は彼女に説明しました。
「胸水穿刺はしなくていいです。胸水がなくなれば、肺の機能も自然に良くなります」

当院に来たときの症状は

  • 深呼吸が辛い
  • 胸が苦しい
  • 便通は2日に1回出る
  • 水を飲みたくない
  • 脈診では沈滑数

処方は以下の通り。
红大戟、白前、黄芩、桂枝、人参、炙甘草、半夏、紫参。

飲み始めてから徐々に良くなりました。胸が苦しいのはなくなり、便も毎日出るようになりました。

李哲の補足説明:
胸水ではなくて、単なる胸が苦しい症状は鍼治療の効果も抜群です。以下は一つの症例、参考になると幸いです。

🔗心房細動・不整脈に鍼灸の即効性!呼吸困難も改善 

胸水量が2.3ml→0.4mlに激減!諸症状がすべて解消

私は彼女の体が大丈夫だと判断して、1つの生薬:芫花(げんか)を追加し、「飲んだあとに吐き気がして下痢するけど、怖がらないでください」と教えました。

芫花(げんか)の花、紫色と白色が混ざった花弁と緑の葉
芫花(げんか)。毒性が強い生薬で、胸水排出に用いられるが、吐き気や下痢を伴うことがあります。

案の定、飲んだあとに吐き気がして便からは粘液・粘膜みたいなものがたくさん出ました。

彼女は不思議がって質問しました。
「なんで便から粘液が出るんですか?」

「肺と大腸は表裏関係で、胸腔の異物は便から出ます」

その後、彼女は漢方薬があまりにもまずくて、飲むのを止めました。病院で検査したら、胸水は0.4mlまで減少。

私はもう一度漢方薬を飲むことをすすめたけど、彼女の答えは「自覚症状が一切ないし、とても楽なので、しばらく経ってからまた飲みます

芫花追加で強力排出も…一時的な吐き気・下痢の理由

彼女が漢方薬を止めたのは、私のせいが大きいです。もし、3gの芫花を追加しなかったら、そこまで吐き気がしないはず。もとの処方箋は、長めに飲めば同じように治ります。

患者さんは0.4mlの胸水を気にしてないけど、私は徹底的になくしたかったですね。

※中国・河北省石家荘市の女医、張静中医師の漢方薬治療例:胸腔积液(1)(2020-12-08発表)を李哲が完全翻訳しました。

李哲の感想と解釈

張静先生の処方箋を分析すると、「澤漆湯」から澤漆・生姜を削除+红大戟。

「澤漆湯」は『傷寒雑病論』にある処方箋で、組み合わせは澤漆、半夏、紫参、白前、甘草、人参、桂枝、黄芩、生姜です。

红大戟は小さな毒性があるけど、芫花と比べ物にはなりませんね。最初の処方箋は飲んでも吐いたり下痢したりなかったけど、2回目の処方箋はすごいことになりましたから。

紅大戟(こうたいげき)の根、収穫直後で泥がつき、絡み合った様子
紅大戟の根。泥付きで収穫されたばかりの状態で、胸水治療の処方に加えられる生薬です。

芫花は毒性が強いので、飲んだあと嘔吐・下痢になる。抗がん剤も毒薬だから、飲んだあとに吐き気・嘔吐するわけです。ただし、芫花は自然な毒なので、体に長く滞在しません。しかも、漢方薬は処方するとき、解毒作用がある甘草なども入れて、さらに体を守ります。

邪気を追出すけど、免疫力は損なわない。

これが漢方薬の匠の技。

免疫力と癌細胞を同時にやっつける抗がん剤とは、比べ物になりません。ちなみに、芫花の使用例は以下の記事もあります。参考にしてください。

🔗不正出血が3ヶ月続く。咳が2年も治らない。夜中に目が覚める。痰に白い泡がある…などの症状を3ヶ月で治した例

胸水が穿刺しても再発するのは、当たり前のことです。胸水の源を突き止めてないから。漢方薬は胸水を抜く以外に、五臓六腑の強化も同時に行うので、胸水が二度と再発しなくなります。

胸水はまだ軽いバージョンですが、万が一肺に水がたまる肺水腫になったら、危篤な状況になります。西洋医学の治療で水を抜いても、患者さんは余命2週間しかありません。

中医学は西洋医学と違って、まだ治すチャンスがあります。以下はニハイシャ先生の症例、参考になると幸いです。 

🔗余命2週間宣告の肺水腫・心不全が漢方で完治!十棗湯と発汗剤で体重11kg減、回復した実例(倪海厦先生治療案)

色々書きましたが、要するに胸水であろうと肺水腫であろうと、西洋医学の治療では治せません。唯一治せるのは、中医学を探すこと。

「澤漆湯」の日本語症例を探そうとしたら、あまりなかくて一つの論文しか見つけてないです。参考にしてください。

澤漆湯とシスプラチン胸腔灌流の併用による悪性胸水治療の臨床研究【JST・京大機械翻訳】 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

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