本場の中国鍼:李哲鍼灸院

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盲腸炎(虫垂炎)の原因と鍼治療で治した例(2019-03-02更新)

こんにちは。李哲です。

胆のう炎.盲腸炎(虫垂炎)になったら、皆さんは病院を先に思い出して、鍼治療を受ける人はいないでしょう。

 

「え??虫垂炎はあんなに突発性で痛いのに、鍼で治るの?!」

疑う人が多いかも知れません。

 

今日は、私の鍼治療例で説明しようと思います。

 

 

盲腸炎(虫垂炎)患者さんの症状:強い腹痛とともに口が苦い

 

2017年11月10日。

男性、50代。

昨日から腹痛、便秘で大黄牡丹皮湯を飲んで、今日の昼には黒い便が出たそうです。

 

熱は昨日の37度から35.6度に下がってきた。

お腹は全体的に痛い。特に右脇腹がつらい。

 

昨日検査してもらった血液検査データを見せてもらったら、CRP上昇、白血球上昇。炎症反応が強いです。

 

レントゲン撮影したけど、胆のう炎なのか虫垂炎なのか、はっきり分からない。もっと大きい病院で精密検査が必要だそうです。

 

彼が言うのは、2週間前から便が出きってない、週末になるとまとめてたくさん便が出る感じ。

 

便通が悪い

最初は単なる盲腸炎だと思いましたが、彼の一言で判断が変わりました。

「2週間前から口が苦いです。」

 

口が苦いのは、傷寒論で言う『少陽証』。

五臓六腑で言うと、胆嚢に問題があるときです。

 

中医学の診断と、鍼治療で起きた変化

確認の為に先にうつ伏せで、胆兪と肝兪あたりを押してみたら圧痛点あり 。仰向けで足三里穴下の盲腸点に圧痛点あり。陽陵泉穴下の胆のう点に圧痛点ありました。

 

耳の反射区を押してみたら、胆のうも盲腸も圧痛点あり。

 

これで診断は終わりました。

私は彼に話しました。

「おそらく胆のうと盲腸、両方に問題があります」

 

以下からは鍼治療過程での症状の変化、そして中医学の解釈です。

 

1回目の鍼治療:鍼して腹痛は楽になった

 

1回目の治療としては、うつ伏せで肝兪、胆兪。

仰向けでは盲腸点、胆のう点、中脘、天枢、関元、内廷、陽補(6回瀉法を行い)、合谷穴、太衝。

 

帰る時は「腹痛が減った感じで、さっきよりは楽です」と言ってました。

 

彼は病気になる2~3週間前、あまりにも見えづらくて「何でこんなに見えないだろう?」と思ったそうです。

 

私は彼に説明しましたが、胆のうは視力にも影響があります。

彼の目がぼやけて見えにくい時から、胆のうに問題が起きたと思います。

 

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2回目の鍼治療:口が苦いのはだいぶ治って、下痢便が形がある便に変わった

 

2017年11月17日。

大黄牡丹皮湯は昨日まで飲んでいた。

前回の針したあと、帰る時に痛みは減り始めたそうです。

 

今は下痢が少しず形がある便になっている。

たまに粘土様便が出ているというので、「まだ残りがある」と彼に教えました。

 

お腹と右脇腹は痛みはなくなり、少し張っている。ただし、強く押すとお腹は痛い。

 

口が苦いのはだいぶ消えて、少し残っている。

目は前より焦点を合わせやすくなったけど、まだ見づらい。

食欲は大丈夫で、普通に食べられる。

 

今日は前回と同じように、盲腸点と胆のう点を押してみてから刺しました。一番響きがあるそうです。

 

他には目のツボ:晴明、太陽、頭臨泣などを新しく追加。なぜか鍼が終わって、目がぼやけて見づらいそうです。久しぶりに目の周りを刺したせいなのか、何日か様子を見る事を薦めました。

 

今までなかったけど、もしかしたら内出血したかも知れない。

 

3回目の鍼治療:まだ粘土様便が出るので完治ではない

 

2017年11月30日。

黒い便は出てない。

今は粘土様の黄色い便が出る。

たまには便が硬く、たまには便がゆるくて不規則。でも、毎日1回は便通がある。

 

黒い便が出てないのは、胃腸のあたりの内出血が止まったことを示す。消化系に内出血した場合、黒い便が出ます。

 

腹診でお腹を押してみたけど、圧痛はなかったです。

 

彼は自分が「ほぼ治っている」と言ってました。

この前、病院の血液検査をしたけど、炎症の反応がない。

 

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炎症のシンボル、白血球。

目は心配したように、内出血してました。

前回の鍼を置いている時、目を動かしたせいか、内出血で目が真っ赤になってました。

 

今日はいつものツボ以外に、目の周りで刺絡。

瘀血が減れば、新しい血が来るので、内出血の回復には役に立ちます。

 

刺絡したのは、太陽穴。攅竹。魚腰。耳先。

 

全部の鍼を終えて、お茶を飲む時彼が言うのは、「鍼を受けると朝たちが2~3日続けてある。でも、徐々に朝たちがまたなくなります。針をしてから、この1ヶ月は調子が良いです」

 

4回目の鍼治療:粘土様便は普通の大便になり、完治だと判断

2017年12月15日。 

粘土様便、ネバネバの便が出るのは消失。

普通の大便になり、毎日出る。

腹部、わき腹の痛みはない。

 

前回の刺絡したあと、内出血で目が真っ赤になったのは、消えたのがとても速かった。3日くらいで白に戻ったそうです。

 

今日は念の為に、背中の肝兪.胆兪を刺すついでに腎兪と天柱も刺しました。

腎兪は朝たちの回復に良くて、天柱は目の疲れに良い。

 

仰向けではいつものツボ。

足三里穴の下の盲腸圧痛点。

 

陽陵泉穴の下の胆嚢圧痛点を押してみたけど、痛みは以前と違って軽い。

「鍼を刺して回した時の響きも、前より全然軽いです!」と彼は言ってました。

  

2017年11月10日に腹痛で来て、今日で4回目。

胆嚢炎と盲腸炎は消えた、と私は判断しました。

 

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2日に1回来ればもっと早く治ったはずですが、彼は遠いですから仕方がない。愛知県から来ていますので。

 

関連の鍼治療は、これで一段落終わり。

あとは彼が来た時に、視力回復などに集中したいと思います。

 

鍼灸の診断と治療は、ツボを押してみるだけで、体を傷つけない 

 

鍼灸の場合、胆のうに問題が起きたのか、盲腸に問題が起きたのかを判断するのは、圧痛点のチェックが多いです。

 

圧痛点はツボ、若しくは耳の反射区で確認する。

(西洋医学で言う「マックバーネー点」、「ランツ点」などを押すときもある)

 

確認するのに、5分もかかりません。

そして、その場ですぐ鍼治療が始まる。

 

鍼治療後に良くなったかどうかを確認するのも、圧痛点のチェック。あとは、患者さんの自覚症状を基準にします。

 

諸症状が消えて、盲腸と胆嚢の圧痛点もなくなれば、治ったと判断します。

鍼治療は最初から最後まで、体に有害な放射線検査がない。お腹を開けて臓器を切り取る必要もありません。

 

これが鍼灸のいい所。

 

盲腸炎(虫垂炎)の原因は早食い

 

施術するとき、私は彼に教えました。

「盲腸炎(虫垂炎)は、ご飯を速く食べるのが大きな原因です」

 

彼が言うのは、「仕事が忙しいので、早食いがあるかも」

 

急性虫垂炎になる主な原因は、早食いです。

食べ物が消化系につまり過ぎて、炎症を起こしてしまう。

 

食べ物は腹8分目。

ゆっくり食べるのが良いです。

 

胆のう炎の原因と、胆のうに良い食べ物

胆嚢炎はいろいろ原因がありますが、過度なストレスと食事の不規則が多いと考えられます。ストレスで肝臓の働きが弱まり、胆汁もつまり気味になる。

 

お腹が空いた時は、胆液と十二指腸からも消化液が自動的に出ます。

食べ物が入ってなかったら、胆液と消化液は逆に身体に負担がかかって、徐々に炎症を起こす元になると思います。

 

胆液のつまりをなくすには、酸っぱいもの、たとえば米酢・レモン汁などはオススメ。米酢以外のお酢は、できれば止めたほうが良いです。

 

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米酢は体に良いです。特に肝臓と胆のうの疾患。

 

食事を定期的に取り、酸っぱいものを適当に食べれば、胆嚢の調子は良くなります。

 

まとめ

いろいろ気をつけてるけど、万が一急性虫垂炎.胆嚢炎になった場合、近くの鍼灸院に尋ねてみて下さい。数回で諸症状が治り、いつもの生活に戻ります。

 

手術以外にも、鍼灸などで治せることを忘れないでください!

 

(おわり)