死ぬまで抗てんかん薬を飲むか、鍼灸で治すか?てんかんの原因と症状・鍼治療例を分析

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てんかんの中医学の原因

こんにちは。李哲です。

癲癇(てんかん)は西洋医学にとって、治せない病気です。

死ぬまで副作用だらけの抗てんかん薬を飲んで、てんかん発作を抑え込むだけ。

 

本ブログでは、漢方薬で癲癇(てんかん)を治した例をアップしました。以下はその中の一つ。

 

てんかん治療:漢方薬で完治できるし、鍼灸のツボもある!
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「漢方薬で治るのは分かるけど、鍼でも治せるの?」

「鍼で治した症例でもあるのか?」

 

今日は、てんかんの原因と過去にあった鍼治療例をあげて、なぜ鍼灸治療で「てんかん」を治せるのかを述べます。

 

先に、てんかんの原因を説明します。 

中医学の理論で、癲癇(てんかん)の原因は、一文字でいうと「痰」です。

 

「注:事故で脳の損傷が起きた時もてんかん発作が起きますが、あくまでも稀なケースなので、ここでは討論しません。」

 

体に不要な水(湿気)が長い間たまって、体内の熱さでネバネバの水、つまり「痰」になります。

 

痰は内臓に貯まるときもあるし、内臓と内臓の間に貯まるときもある。

外側の神経・経絡の周りにくっついた時は、いわゆる「てんかん発作」が起きます。

 

西洋医学では異常な脳波が原因だと言います。

だから、半分の脳組織を切りとる手術まであったわけです。

 

半分の脳を切りとって治ると思いますか?

あなたが患者なら、こんな手術やりたいですか?

 

西洋医学では癲癇(てんかん)の原因は、脳波の異常だというけど、実際は違う。

 

現代になってから、てんかんの原因はもう一つ増えました。

西洋薬のおかげ!

 

以下、ニハイシャ先生の治療記事には、成長ホルモン製剤・ワクチンの副作用で、てんかん発作した患者さんがいます。

 

更年期障害のほてりは2週間で治り、過食症が収まった女性。尿が出ない患者、漢方薬飲んでから1日20回も尿が出て、2週間で10kgもダイエット。
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ワクチンでてんかん、1型糖尿病になった子供2人。ワクチンの副作用からくる後遺障害は、終身的かも知れない!
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てんかんの「てん」と「かん」は症状が違う

中医学の理論で、癲癇(てんかん)は癲(てん)+癇(かん)の複合名詞です。

 

癲(てん)は、精神錯乱を指します。

ほかにある症状は、走りまくる、歌ったり笑ったり、汚物の分別が分からずなんでも食べる、論理的な話ができない、表情が乏しい、じっと静かでもうろう状態。

 

 

癇(かん)の代表的な症状は、急に倒れて目が吊り、手足がけいれんする、口からは泡を吹く。羊、牛、豚みたいな奇声を出す。しばらく経つと自然に治るが、患者さんは頭痛・疲労感、めまいなどの症状が残る。

 

一般的に両方兼ねて発作するのが多いので、2つを合わせて癲癇(てんかん)だと言うようになりました。 

 

古代から「てんかん」の症例があり、鍼治療方法も記録されている

 

『鍼灸大成』(明・楊継州 著)には楊継州先生の治療例が書いてあります。

▼直訳文です。

癲癇(てんかん)20年の張さんの奥さん、10数人の漢方医に診てもらったけど治ってない。脈診してみたら、病気は経絡に入っている。目の周りが黒くて、病気が発作したときは手足がつって痙攣(けいれん)しながら異声を出す。

 

治療としては、中脘と鳩尾(きゅうび、みぞおち)を取り、胃腸を強化。肩髃、曲池などを取り、経絡の流れを良くして痰を取り除く。

 

翌日に患者は穏やかになり、その後は脾臓を強化して、痰を取り除く生薬を毎日飲ませました。

 

ほかの著作にも、癲癇(てんかん)の症例と治療のツボがたくさんあります。

一つの例をあげると、1406年に編成された『普済方』には、てんかん治療の様々なツボが収録されています。

 

中医学5千年の歴史で、癲癇(てんかん)を治せなかったのは有りえない。

 

鍼灸大成:歴史に残る鍼灸の名作

鍼灸大成:歴史に残る鍼灸の名作

 

近代の「てんかん」の鍼治療例

近代でも様々な例がありますが、1つだけ引用します。

賀普仁先生(1926~2015)の治療例(2例)。

賀普仁先生は中国政府から名医だと選定され、鍼灸治療で有名な先生でした。今はなくなっていますが、その貴重な治療例・治療方法は、後世の鍼灸医たちに残されています。

 

国医大师贺普仁针灸治疗癫痫的两个案例_博艾神灸_新浪博客の直訳です。

 

全文を翻訳してないです。

冗長な中医学理論のところは飛ばし、大事な所は翻訳しました。

 

治療例1:2ヶ月治療してから、てんかん発作は止まった

張さん、男性、24歳。

よく突発性の失神、全身の痙攣(けいらん)を起こして、口から泡を吹く。

 

毎月1~2回発作。毎回発作するのは1~2分。

発作が終わったあとは、頭痛がひどくて全身の倦怠感が強い。

 

てんかん治療薬:フェニトインナトリウムを飲んでいるけど、効果なし。漢方薬も試したけど、効果なかったです。

 

自覚症状は食欲不振で、大小便は正常。

 

望診:顔色が黄色くて、舌苔は白。

脈診:細、滑。

弁証法:患者さんは幼いときお母さんを死なせ、情緒の問題で痰が溜まり、気の流れが乱れたのが原因。

 

 

治療法則:痰を取り除き、経絡の流れを良くする。

施術のツボ:大椎、腰奇。

鍼の刺し方:4寸の鍼で、3寸半斜刺(円皮鍼)。

大椎の簡易図

大椎の簡易図

2日に1回の施術で、2ヶ月後には発作が止まりました。

2年たった今でも、発作はしてない。

今は運転手の仕事をしています。

 

治療例2:半年で治した9歳のてんかん患者

朱さん、男の子、9歳。

親の陳述:息子は癲癇(てんかん)歴があり、毎月1~7回発作しています。

顔色は黄色くて、てんかん発作したときは突然倒れて意識不明状態。目が斜めになり、口から泡を吹く。30分くらい経つと治るけど、目が覚めたあとは疲れ果てて無気力感があります。

 

鍼灸治療で良くなり、8ヶ月も発作してないです。

今回また発作して、記憶力が減退し食欲不振があります。

睡眠と大小便は正常。

 

望診:顔色は薄い黄色、舌苔は黄色くて白い。舌は薄い赤。言葉はちゃんと話せて、声が低い。

脈診:滑数。

 

弁証:胃腸に痰がたまり、肝臓と胆嚢の気と一緒に上がっている。

治療法則:痰を取り除き、上がっている気を下ろす。

 

施術のツボ:四神聡、中脘、頬車、地倉、合谷、大衝。

子供なので置鍼はしない。

毎週1~2回の治療をしました。

 

10回目の治療をしたあと、親が言うのは「2ヶ月経っていますが、癲癇(てんかん)発作はしていません。精神状態が良いです。ただし、記憶力が悪くて物忘れが激しいです。

 

施術のツボ:百会、上星、中脘、合谷、大衝。

百会の簡易図

百会の簡易図

 

16回目の診察のとき、親が言うのは「ずっと癲癇(てんかん)発作してないです。1週間前に2回だけ発作して、毎回10分くらいで収まりました。発作したあとは、手足がだるくて気力がないです。」

 

脈診したら、沈滑。

これは陽気が足りないことなので、痰を取り除く方法ではダメ。ツボを変えました。

 

施術のツボ:

大椎、腰奇。

刺し方:上記と同じ。

 

半年の間に9回刺しました。

ずっと安定していたので、鍼治療も終了することにしました。

 

李哲の分析:てんかんの治療は、2つの原則がある

 

上記の治療例を見ると、2つの事がわかります。

①痰を取り除く

これは漢方薬治療であろうと鍼灸治療であろうと、共通点です。

なぜなら、てんかんは「痰」が原因だから。

 

痰は胃腸から生み出されるので、鍼治療では胃腸を強化する中脘(ちゅうかん)などが使われます。

 

②脳への流れを良くする

百会、上星、大椎(だいつい)などは督脈のツボで、督脈は脳の中に入ります。

神智に関する病気で、百会はとても効果的。

ほかにもありますが、以上の3つは代表的なツボです。

おわりに

てんかんは西洋医学にとって、まだ謎の病気です。

様々な説が出続けているけど、未だに症状を押さえ込むだけで、完治はできない。なぜなら、本当の原因が分かってないからです。

 

このブログでは、てんかんの漢方薬治療例も数多くアップしました。以下は、ニハイシャ先生がみた1番ひどい子供の患者さん。幸いにも著しく改善して、子供のお母さんが大喜び。

 

アンジェルマン症候群の漢方治療症例:意識もうろうが良くなり、けいれんが治って、よだれも垂らさない、まっすぐに歩けるようになった
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上記の鍼灸治療例を見ても、その効果は目に見えるもの。 

 

数千年前から、てんかん患者はいました。

数千年前から存在した中医学は、もちろんその治療法があります。

 

中医学の治療法則は、

  1. てんかんを引き起こす痰を取り除く。
  2. 脳への流れを良くすることで、失神・泡を吹くことを防ぐ。

漢方薬であろうと鍼灸治療であろうと、みんなこの法則に従います。

 

てんかんが良くなっているかどうかは、患者本人が分かるし、中医学はまた独自の診断方法があるので、チェックができます。診断方法を説明すると長くなるので、ここでは省略させてください。

 

てんかん治療は、人によってかかる日数は違いますが、最終的には皆てんかんが治ります。たとえ癲癇になったとしても怖がらないで、信頼できる鍼灸院・漢方薬局で治してもらってください。

 

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