
こんにちは、李哲です。
アメリカの中医師・鄭智城先生1の記事を翻訳し、歯のかぶせもの(アマルガム)に含まれる水銀の健康リスクと、漢方薬や鍼灸による安全な治療法について詳しくお伝えします。虫歯治療の詰め物があなたの健康にどう影響するのか、ぜひ知っておいてください。
元記事:72%美国人都不知道:牙科填充物(Amalgam)的争议_郑智城_新浪博客(2015年3月4日公開)
歯のかぶせもの(アマルガム)に含まれる水銀が引き起こす健康リスク
アメリカの歯科治療で使用される歯のかぶせもの、つまりアマルガムが、健康リスクの観点から大きな議論を呼んでいます。驚くことに、多くの人がアマルガムに50%もの水銀が含まれていることを知りません。残りの50%は銀、銅、錫などの金属で構成されています。
この水銀含有量は、公共施設の安全基準(3~68%)に収まっているように見えますが、問題はそう単純ではありません。
世界保健機関(WHO)によると、歯ぎしり、ガムを噛む習慣、炭酸飲料の摂取により、アマルガムから漏れる水銀の量は最大5倍に増加します。これにより、体内に蓄積される水銀がさまざまな健康問題を引き起こす可能性が指摘されています。
アマルガムの使用禁止と健康への影響
2008年、ヨーロッパ諸国はアマルガムの歯科および医療機関での使用を禁止しました。この背景には、水銀の健康への影響に関する懸念があります。スイスの研究では、アマルガムを除去した患者の78%が、慢性疲労症候群や神経症などの不定愁訴が大幅に改善したと報告されています。この結果は、アマルガムが健康に悪影響を及ぼす可能性を示唆しています。
現在、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの約半数の歯科医はアマルガムの使用を避けています。一方で、アマルガムの梱包、運送、廃棄にはバイオハザード基準が適用されるという矛盾が存在します。この事実は、歯のかぶせものとして体内に使用される物質が、実は非常に危険であることを物語っています。

アマルガムと病気の関連性:調査と議論
2001年のアメリカ健康・栄養調査(31,000人対象)では、アマルガムががん、精神疾患、甲状腺疾患、神経疾患、呼吸器疾患、眼科疾患などと関連がある可能性が示されました。しかし、FDAや一部の法廷では、これらの関連性を否定する見解が示されています。この矛盾は、科学的議論の複雑さを浮き彫りにします。
2003年、WHOはアマルガムのさらなる研究を求めました。その後、FDAはアマルガムの危険レベルを「低」から「中」に引き上げましたが、150年以上使用されてきたアマルガムは現在も承認されています。しかし、「安全」と断定する結論には至っていません。この曖昧さが、患者の不安を増大させています。
水銀漏出を増やす要因とそのリスク
アマルガムからの水銀放出量は、以下のような要因に影響されます:
- 患者の年齢(若いほどリスクが高い)
- 詰め物の数(多いほど水銀暴露が増える)
- 歯ぎしりの習慣(物理的刺激で水銀が漏れる)
- 炭酸飲料の摂取(化学反応で水銀が溶け出す)
- 飲食習慣(酸性の食品や高温の飲食物が影響)
特に、アマルガムの装着時と除去時に水銀が最も漏れやすいことが問題です。除去の際は、専門的な技術と保護措置が必要で、誤った方法では水銀が体内に拡散し、健康被害を悪化させるリスクがあります。歯のかぶせものを扱う際は、十分な注意が必要です。

動物実験で判明した水銀の深刻な影響
国際口腔医学・毒性学会の研究では、羊にアマルガムを装着したところ、30日以内に水銀が口腔、肝臓、腎臓、胃、脳に浸透し、神経障害を引き起こしたことが確認されました。さらに、妊娠中の羊では、水銀が胎児に速やかに移行し、子羊の哺乳を通じて蓄積されました。この結果は、歯のかぶせものが母体や胎児に与えるリスクを明確に示しています。
参考資料:
● Toxic Teeth: Are Amalgam Fillings Safe? | The Dr. Oz Show
● Mercury Poisoning from Dental Amalgam Fillings
李哲の感想
漢方薬と鍼灸を第一選択に
アメリカのFDAや法廷がアマルガムの健康リスクを否定するのは、ワクチン訴訟での敗訴率が低いことと似ています。鄭先生は、ワクチン製造会社を保護する法律について別の記事で解説しています(詳細)。
歯のかぶせものに水銀が含まれていることは驚きですが、150年前の技術が今も使われているのは残念です。現代の技術で代替素材が利用可能な今、安全性の高い治療法を選ぶべきです。
水銀の健康被害は、水俣病や自閉症との関連性が指摘されています。製薬会社や政府は関連を否定しますが、中立な研究機関の論文では関連性が示唆されています。鄭先生の症例では、ワクチン接種後の副作用を多く見てきました(詳細)。また、銅の代謝異常による「ウィルソン病」の治療例も参考になります(詳細)。
歯のかぶせものに含まれる銅が引き起こす健康問題も無視できません。ウィルソン病は、銅の代謝異常が原因で発症するまれな疾患ですが、漢方薬による治療で改善が見られた例があります。このような症例からも、従来の歯科治療に頼る前に、代替医療を検討する価値があることがわかります。
歯のトラブルに漢方薬と鍼灸を活用
鄭先生は、西洋医学の歯科治療を「詐欺」と断言し、漢方薬で歯の痛みが簡単に治ると述べています(詳細)。高額な歯科治療に頼る前に、漢方薬は安全かつ効果的な選択肢です。さらに、鍼灸は歯の痛み、虫歯治療後の腫れ、歯がしみる症状に即効性があります。私の臨床例を以下に紹介します:


安全で効果的な治療法を第一選択に
歯の痛みやしみる症状がなければ、歯科医院に通う機会は少ないでしょう。漢方薬や鍼灸は、痛みを迅速に緩和し、アマルガムのような健康リスクを回避できます。数回の治療で効果が得られ、コストも抑えられるため、経済的です。
歯のトラブルに悩むなら、まず漢方薬や鍼灸を試し、効果がなければ他の治療を検討するのが賢明です。
歯のかぶせものによる健康リスクを避けるためには、情報収集が重要です。安全で効果的な治療法を選び、歯の健康を守りましょう。以下の症例も参考にしてください:
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鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。

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